「光」の一文字が印象的な、南アフリカ産ラステンバーグ(黒御影石)のお墓。仕上げの違いでコントラストを表現、糟屋郡篠栗町の篠栗霊園にて
こんにちは! 福岡県一円で、お墓のお仕事をさせていただいています、平尾石材店の寺田公平です^^ 今回は、糟屋郡篠栗町の篠栗霊園に建立させていただいた、南アフリカ産ラステンバーグ(黒御影石)のお墓をご紹介いたします!
完成したお墓
糟屋郡篠栗町の篠栗霊園 南アフリカ産ラステンバーグ(黒御影石)のお墓
ご相談いただいた経緯
今回は、家族の同級生の方からご相談をいただきました。亡くなったお父様ためのお墓を建てたいということで、糟屋郡篠栗町に古くからある伝統のある民間霊園、篠栗霊園の自由墓地を既に取得されていました。もともと同じ霊園内にご家族で守ってこられたお墓があったのですが、亡くなったお父様が「将来はここに新しくお墓を建てたい」ということで取得された墓地でした。
現地までお客様とご一緒に向かい、墓地の広さを測ったり、周りにどんなお墓が建っているか見てまわったりして、新しく建てるお墓についてご希望を伺っていきました。お客様は、他の霊園にも見学に行かれるなど積極的にお墓作りに取り組んでくださって、だんだんとご希望のお墓のイメージが固まっていきました。まずは洋型のお墓であること、ボリューム感があってどっしりしていること、そして広々としたお墓であることです。使用する石については、色々見ていただいた中でとても気に入っていただけた、南アフリカ産のラステンバーグという黒御影石でぜひ作りたいとご希望になりました。
糟屋郡でのお墓工事に関する記事
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正面文字は、最終的にはこの「光」の一文字に決定しました。亡くなったお父様にちなんだもので、ご家族で話し合って決められました。そして実は、お施主様のお孫さんが書かれた文字なんです! 堂々としていて、とても素晴らしい文字ですよね! 2種類書いていただいた中からご家族で選んでいただいて、こちらの文字を使用させていただきました。「大きく彫刻したい」というご希望だったので、文字の配置や大きさなどをこちらの図面で確認いただいて、これもご家族でご検討の結果、この図面で作成させていただくことになりました。
それでは、いよいよ工事に入ります!
工事のようす
まずは基礎工事です。一枚のベタ基礎を施工します。木枠の中に鉄筋を組み、コンクリートを流し込む準備をします。
コンクリートを流し込みました。奥の木枠は納骨室の下にあたる「土残し」の分で、仏様を土に還すことができます。たくさん見えているパイプは水抜きの穴です。将来目地部分などが劣化して水が内部に入った場合も、この穴から地面に排水することができます。広いお墓なので、6か所設けました。このあとは、しばらく養生期間に入ります。
養生期間を終えて基礎が完成したら、お墓の外柵や納骨室の据え付けに入ります。壁と壁をステンレス製のL字金具で固定しています。万一の地震などでも石と石が開かないように、しっかり固定します。
お墓手前の階段を据え付けて、お墓の本体や内側を据えようとしているところです。今回のお墓は大きなお墓だったので、奥にもう一段基礎を設けてお墓を支えるようにしています。
その後、耐震施工でお墓の据え付けを行い、墓誌や灯篭、物置台などを設置したら完成です。
完成しました!
完成したお墓です!
ご希望通り、ボリュームある重厚なイメージで、広々としたお墓の完成です。重厚な中にも全体に丸みを帯びたデザインが、繊細でモダンな印象も与えています。
お孫さん直筆の正面文字です。かなり大きなボリュームある石塔に対して、肉太で大きく配置した文字がバランスよく、とても印象的に仕上がっています。筆遣いも忠実に再現できるように、はねの部分など、細かい点も注意深く彫刻しました。
お墓の向かって右は墓誌です。お客様のご希望で、お参りする際に見えやすいようこの向きで配置しました。
左には灯篭を設置しました。「おしゃれな灯篭が欲しいわ」というお母様のご希望で、笠部分が八角形のオリジナルの灯篭を設計してお作りしました。
中央のお参り部分の左右に、腰掛け石(ベンチ)を設置しています。お客様のご希望で、自然な感じを残した腰掛けにしました。別の自然石を使用したものなどもご提案しましたが、最終的にはお墓と同じ同じラステンバーグを使用して、座面だけをきれいに磨いてあたりが良いように角に少し丸みをつけ、四方は自然風のコブ出し加工をして仕上げました。同じ石でも、磨きや仕上げの違いでこうして色合いや風合いを変えることができます。
右手にも同じ仕様の腰掛け石を、お客様のご希望で一つだけ配置しました。ご家族皆様でお越しになった際も、腰を掛けてゆっくりお話ししながらお参りいただけますね! 腰掛けとしてだけでなく、手荷物を置かれたり、お花やお供え物を仮置きしておくこともできます。
入り口階段からお参り部分には、何か工夫したいというお客様のご希望を受けて、デザイン性のあるすべり止め加工をした石を配置しました。すべてお墓と同じラステンバーグを使用しており、黒い部分はきれいに磨いた箇所で、グレーの部分はバーナー仕上げ(バーナーで焼き付ける加工)ですべり止めを施した箇所です。ここでも仕上げの違いによる色合いの違いをうまく活かして、きれいなコントラストでデザイン性を高めつつ、安全性も確保しました。
お墓後方です。今回は、こちらの後方通路から納骨できるタイプのお墓となっています。
開眼供養の日
開眼供養(魂入れ)の日、当店は法要のお手伝いをさせていただきました。和尚様にお経をあげていただき、ご家族の皆様とご一緒に手を合わせました。
皆様で、お花立に入りきれないほどたくさんのきれいなお花をお持ちになっていました。ラステンバーグの落ち着いた繊細な色合いやお墓のモダンな雰囲気には、洋風のブーケも映えてとてもきれいでした。
完成したお墓には、「すごくな立派なお墓ができたね!」とご家族皆様が喜んでくださいました! お母様は、亡くなられてから数ヶ月ご一緒だったお父様とのお別れに、「今日はもう納骨したくない!」と少し寂しくなってしまったご様子でしたが、完成したお墓には喜んでくださり、安心していただけたようでした。ご家族で協力して完成した素敵なお墓を前に、皆様晴れやかな笑顔でのご法要でした。
お墓作りを終えて・・・
今回は、亡くなったお父様のためのお墓作りでした。色々なご希望がある中、たくさんの打合せをさせていただいたり、ご家族様でも何度もご検討いただいたりしていくうちにご希望が具体的に形になり、ボリュームのある広々としたお墓という当初のご希望はもちろん、細部までご希望に叶った理想のお墓を作り上げることができたのではないでしょうか。それもすべて、熱心に、ご家族皆様で協力してお墓作りに取り組まれた結果だと思います。
皆様で作り上げたお墓を、これから50年、100年・・・と、末永く大切にしていただけると嬉しい限りです! このたびは大切なお墓の建立をお任せいただき、ありがとうございました。何かお困りの際には、どうぞいつでもお声かけ下さい^^
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